July 31, 2008
ハリー・ポッターと死の秘宝

まさに、感動の、ハリー・ポッター完結編!
下巻のとある一章などは、もう溢れる涙なくしては読めません。
あ〜これで今日からゆっくり眠れる。
おやすみなさい。
July 20, 2008
ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン

ついに読破!!
切なくて感動の結末に、電車で涙を拭いました。
徐倫よ、幸せになってね…(´;ω;`)
サイケデリックなイラストも可愛くて、キャラクターはどれも個性があって愛らしいし、人生のベストマンガTOP5に入るよ。
ただ戦闘の時だけ言葉遣いが男なのがどーも気になったけど…。
やっぱり女の子を戦わせたら水野純子に叶う漫画家はそうはいないですね。
なんて話が逸れたけど、ストーンオーシャンは少年マンガにありがちな単なる善と悪の戦闘モノに非ず!運命に翻弄されながらもそれに抗い、自分たちで道を切り開こうとする主人公たちと、運命に翻弄されたことにより『天国』を求め、人類全体を『天国』へ導くのは自分しかいないと信じ、そのためには手段を選ばない神父。
神父が『天国の時』を手に入れてからのストーリー展開はパワフルでそれなりに説得力もあったし、何より究極の状況下での仲間達の結束力や心理描写がすごく感動的。内容の深さは手塚治虫並みだけど、そこまで固くもないし暗いわけでももちろんない。
ストーリーのクォリティも含めて、芸術作品として申し分ない出来だった。海外で人気があるのもよくわかる。
結末で感動するマンガって、最近少ないから…。
March 23, 2008
DIASPORA
つい先日、3回目を読み終わった。
そして今また間髪入れずに4回目突入。
読めば読む程理解が深くなって、その度に新しい感動が増える「ディアスポラ」は、巻末の解説で評論家の大森望さんが評する通り、『疑問の余地なく、現在の地球上で最高のSF作家である』グレッグ・イーガンの最高傑作。
とにかくそのスケールの壮大さと言ったら、私がこれまで読んだSF小説なんて微々たるものだけど、その中でも文字通り次元を越えてもの凄いことになってるし、主要な登場人物達はすでに今ある私たちのような人間の形からはかけ離れているどころか、肉体すら存在しない知性ソフトウェアとして、ポリスと呼ばれる仮想空間で暮らしている。
人間のあらゆる機能を丸ごと電子的にシミュレートできるようになったために、人類の大半が死という制限を越えたポリスに《移入》してから何世紀も経った頃、《コニシ》ポリス内で市民が子孫をもてるようにする非知性ソフトウェア(プログラム)である〈創出〉が、後に自分をヤチマと命名することになる孤児を産み出すところからストーリーは始まるのだが、第一章はまるごとこの〈創出〉が、いかにして孤児を発生させ、その孤児が自我人格を持つように至るまでについてをあたかも本当にそんなことが可能であるかのように詳細に物語っていく。
第二章に入ると、成長した孤児ヤチマとその一番最初の友人の一人であるイノシロウという、同じく《コニシ》ポリス出身の市民を中心にストーリーは展開する。
イノシロウはディアスポラの登場人物の中で最も繊細で、殆どが理数系キャラなのに対し、唯一の芸術家キャラ。ヤチマに数学以外の可能性(おもしろいこと)を見せようと、《移入》が始まった後も地球上に肉体を持ったままに残った所謂肉体人と呼ばれる種族と接触するという冒険に誘うのだが、その出来事をきっかけにしてイノシロウの運命の歯車は大きく回り始める。
永遠とも言える時を生きられるポリス市民が持つ、完全なる自由意志が導いた結末。
本当に本当に切なくて、そしてこの章が私の一番好きな章でもあるのだけど、何度読んでも心が揺さぶられる。
第三章へ進むとその舞台は一気に宇宙へと移り、物理学的な小難しい話もたくさんあるが私には理解不能なので言葉通りに受け入れ、ただし情景描写は詳細に渡って語られているので、そこを想像する分には苦労しなくて済んだ。
素粒子ってそーゆうもんかー、ワームホールの幅ってソーユウ風に広がるのねー、フムフム。てな感じ。でも重要なのはそれを考えている人物達と、ポリス全体で何が起きていて何をしようとしているか(つまりワームホールを作って、より遠くの宇宙へ移動しようとしている)なので、物理学的なところが今イチ分からずともストーリーの面白みが損なわれることはないのです。
そして第四章。発動する《ディアスポラ》計画。一千のクローンが作られ、一千万立方光年の空間に飛び立った地球人の子孫たち。地球外知的生命体を求めて宇宙を進む彼らを待ち受けるものとは?そして進み続けた先には一体何があるのか?
ほら!もうめくるめく電脳(?)SFファンタジー!!
孤児ヤチマが自意識を獲得するようになるまでもドラマチックだけど、その後ポリスの住人達をそれぞれにクロースアップして、そのあらゆるタイプの出自が彼らの運命を大きく動かしていくさまは、舞台スケールこそ違っても人間に起こるドラマとは根本的には変わりない。
もちろんそんな文系ハードSF的要素とは逆に、いわゆる物理系ハードSF的(どっちにしろハードなのか…)な要素も半分くらい占めるのだが、自慢じゃないが私は物理という授業を学校教育で習ったことがありませんので、物語中の核をなす(架空の)万物理論であるコズチ理論や、空間の曲率、リーマン空間等々、何度辞書を片手に読んでもまったくもって意味不明な部分はある。でもそんな理解不能さを補って有り余る、私の心をくすぐるSFキーワードの数々──暗号書記、ワームホール、四次元立方体、価値ソフト(アウトルック)、界面ソフト(エクソセルフ)、移入、公共環境(フォーラム)、恒星間宇宙、クローン、etc...
そしてそれらのキーワードにさらなる輝きを持たせる名言の数々──
ヤチマはイノシロウと手のひらをあわせて、たがいのスナップショットを交換した。
ふたりはアトランタ居留地の境界を越えた。イノシロウが、「一時間ごとにアップデートするぞ」
「了解です」(第二章)
「なにがあったんです?自分になにをしたんです?」イノシロウは聖人のように微笑すると、両手をさしだした。それぞれの手のひらの中央に睡蓮の花が咲き、どちらもまったく同じリファレンス・タグを放った。(第二章)
ブランカはガラス状の平原とオレンジ色の空、そして雲を終了させた。闇の中で、輝く球を階層状に積み上げ、自分の隣で回転させる。それから界面ソフトに命じて、フォーマルハウトに到着する瞬間まで自分を凍結させた。
ブランカは光を見つめながら、報せをきいたガブリエルの顔に浮かぶ表情を見るときを待った。(第三章)
「移住したのか?上位宇宙へ?当然でしょ?アンドロメダをめざすよりも手近な脱出路なんだから」(第五章)
もし相手が市民でなければ、オペレーティング・システムのユーティリティを起動して徹底精査していいことになるのだが、まず相手に直接訪ねるのが、とりあえず礼儀のような気がした。
「おれは偶発事態対応係だ」(第七章)
物語が壮大であればあるほどクライマックスが静かに訪れるのは指輪物語でもそうだけど、この小説の結末の一節は、「あらゆる文学形式の中でSFだけが与えうる深い感動。そのもっとも純粋なかたちがここにある。」と巻末の解説では表現されている。
その感動は、なぜ自分はこんなにもSFモノに惹かれるのか、という問いに直結してると思った。
想像することが好きな全ての人に薦めたい。
SF好きには特に。
サイエンス・フィクションの全てがこの一冊に詰まってるのだから!
March 25, 2007
Cat's Cradle
まず、Asa Breedはエイサ・ブリードと訳されていた。
でもこれは単に英語読みにしただけじゃないかと。実際Asaなんて単語は英語にないし。ま、Asa Breed自体は物語に深く関わってこないキャラクターだったけど…。しかもあまり好きになれなかった。
『猫のゆりかご』は、私的に好きな種類の、いわゆる、というか文字通り世界の終わりの物語。アハ。
人間の悲しき特性が皮肉たっぷりに描かれていた。
でもちょっと皮肉の度合いが過ぎるというか、救いがなさすぎるというか、皮肉にしても全体的に暗すぎ。原書だともう少し軽いノリらしいので、その辺伝わらなかっただけなのか。ボコノン教も笑い飛ばすにしてはしょーもなさすぎるというか。
"猫のゆりかご" ハヤカワ文庫
カート・ヴォネガット・ジュニア (著), 伊藤 典夫 (翻訳) Pg.6626 神とは
「ハニカー博士とはお話しになったことはありますか?」と、わたしはミス・フォーストにきいた。
「ええ、ありますよ。しょっちゅうお話ししたわ」
「ご記憶に残っていることはありますか?」
「そういえば、博士がこうおっしゃったことがあるわ。絶対に真であることを一つでもあげてみろ、何もあげられないだろうって。それで、わたしは言ったの。"神は愛です"って。」
「博士の答えは?」
「こうおっしゃったわ。"神とは何だ?" "愛とは何だ?"」
「フム」
「でも神は愛ですよね」とミス・フォーストは言った。「ハニカー博士が何とおっしゃろうと」
March 16, 2007
THE HITCHHIKER'S GUIDE TO THE GALAXY
参考:
銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)
ダグラス・アダムス (著), 安原 和見 (翻訳)銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”—。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作。(背表紙にあるあらすじ)
なんかうっかりウィキでこの小説を知って以来、むしょうに読んでみたくなったので早速本を購入。前からこの本に出て来るマーヴィンというパラノイア気味のロボットの存在だけはなぜか知っていて、ここでようやく何が元ネタだったかを知った。映画もおもしろそうなので、シリーズを読み終わったら見てみたい。
SFコメディという未知のジャンルだったのだけど、SFなことに変わりはなく、大好きな宇宙船も亜空間飛行もロボットも普通に出て来て私的に楽しい。
さらにこの本で初めてイギリスユーモアってものに触れた。
や〜オモロイ!
とにかくシニカルで、どこまでもなめくさってて、自分には合ってる種類のユーモアだったなぁ。
↓被害妄想の強い高性能ロボット、マーヴィン。

キャラが自分と被ってて(被害妄想が強い)隣にいたら果てしなくウザイ存在。
周りの扱いとかがかなりウケるのです。
とりあえずシリーズ2作目の『宇宙の果てのレストラン』まで今日読み終わったけど、このシリーズは一旦ここで休憩。(あと3冊ある)
なぜかと言うと、Matthew Dearの新しいアルバム"Asa Breed"ってのが6月に出るという記事をHigher Frequencyで読んで、このタイトルが"Cat's Cradle"というSF小説に出てくるキャラの名前なんだって。
Asa Breedってアサ・ブリードって麻ブリードって・・・ねぇ?
・・・ちょっと面白そうじゃん!(←アホ)
しかも60年代の小説らしいから、ますます期待できる感じなのです。
アルバム出る前に読んどこ〜♪
てアルバムの音楽性と関係あるとは思わないけど、とりあえず知っておきたいジャン★(←やっぱりアホ)
May 2, 2006
Wizard and Glass - THE DARK TOWER IV
"ダーク・タワー〈4〉魔道師と水晶球〈下〉" 新潮文庫
スティーヴン キング(著), Stephen King (原著), 風間 賢二(翻訳) Pg.109 - Pg.110レイノルズは、家畜小屋のかしいだドアをすり抜ける前から、ハエの飛びまわる音を耳にし、即座にリーアの山羊は荷馬車を引く務めの日々を終えていることを知った。山羊たちは膨張した身体を横たわらせ、脚を上に突き上げ、眼孔をウジムシに食い荒らされて檻の中で死んでいた。リーアが山羊に餌と水を最後に与えたのはいつのことなのか知ることは不可能だったが、レイノルズは臭いから察するところ、少なくとも一週間は経過していると推測した。水晶球の中に映し出されるものを見るのに忙しかったというわけか、レイノルズは思った。彼女が首に巻き付けているヘビの死骸は、いったい何のためなんだ?
「知りたくもねえ」レイノルズはネッカチーフを巻いた喉の奥でつぶやいた。
福華も絶対知りたくねー!
スティーブン・キング、遠い昔にスタンド・バイ・ミーを読んだくらいで、あとは映画でしか知らなかった彼の世界だけど、この本で初めて足を踏み入れた。
怖すぎる!
まさにナイトメアな世界そのもの。イカレ具合の描写がスゴい。
だってほんとに、なんで首に蛇の死骸巻き付けてんの?
なんで飼ってた山羊が死んじゃうの?しかもウジムシ付きで。それも餓死。うわぁぁぁ〜
全八巻中のまだ四巻だけど、ほんと、正気の沙汰じゃないっていうか、100%完璧狂ってるっていうか、みんなどーなっちゃうんだろ?
すごい本に出会ってしまった。
December 13, 2005
THE THREE STIGMA OF PALMER ELDRITCH
"パーマー・エルドリッチの三つの聖痕" ハヤカワ文庫 SF
フィリップ K.ディック (著), 浅倉 久志 (翻訳) Pg.172そして幻想の中で、きみといっしょだった昔に戻るんだ。おれが計算ずくで、あさはかにも自分で背を向けてしまった、あの生活に。あれはおれの一生でただ一度のたのしい日々、おれが心からしあわせな時期だった。
男ってほんとこんな感じに後ろ向きになったりするもん?
福華だったらどんなに絶望してても、過去に戻りたいとは思わないな。
だって戻れないんだから考えるだけ時間の無駄だよね・・・。
それとも過去にしか良いことがないくらいの底辺をまだ味わってないってことなのかな。
December 2, 2005
"COUNTER-CLOCK WORLD"
もの凄い勢いで読んでます。
これは傑作だった!とまでは言わないけれど、相変わらずこの人の頭の中ってばバラバラなのに力強い。そしてなぜか今自分がこうして生き延びて、再び脳みそ使えることの喜びみたいのを感じたりする。大袈裟?
よく物語は起承転結というけど、ディック作品の場合、起承転転転転転転転け……っ?おゎ!て感じでオモロいんだなー。
"逆まわりの世界" ハヤカワ文庫 SF
フィリップ K.ディック (著), 小尾 芙佐 (翻訳) Pg.221わたしはこうした考えを、わたしの哀れな心で思いめぐらし、痛いほどの注意をそそいでいる、真実を発見しないうちにわたしが死んでしまわないように。
-聖アウグスチヌス
哀れかぁ…。
November 18, 2005
"THE MAN IN THE HIGH CASTLE"
"高い城の男" ハヤカワ文庫 SF
浅倉 久志 (翻訳), フィリップ・K・ディック (著) Pg.244「ジュリアナ、すべては闇だよ。なに一つ真実なものも、確かなものもない。そうだろう?」
November 17, 2005
"UBIK"
すごい面白かった。そのひとこと。一気に読んでしまった。
エンターテイメントであるし、100%サイエンスフィクションだし、けれどそこはかとなく広がるディック臭は健在。
何も考えなくても読めるけど、何か勘ぐりながら読むのもよし。
個人的には、各章の始めに出てくる『ユービック』の宣伝文句の中で唯一下の抜粋部分だけそうでなかったことに色々と想像をめぐらした。
"ユービック" ハヤカワ文庫 SF
浅倉 久志 (翻訳), フィリップ・K・ディック (著) Pg.315わたしはユービックだ。この宇宙の始まる前からわたしは在った。わたしは多くの太陽を創った。多くの世界を創った。生き物とそれが住む場所を創った。わたしは彼らをこちらへ動かし、あちらへ置く。彼らはわたしの言うままに動き、わたしの命ずることをする。わたしは<ことば>であり、わたしの名は決して口にされず、だれも知らない。わたしはユービックと呼ばれるが、それはわたしの名ではない。わたしは在る。わたしはつねに在りつづける。
あと物語と全然関係ないけどニヤリとしたのは『アンフェタミン自動販売機』。
もう半世紀後くらいにはできてても良いかと思った。
これだけヒトが増えてきて、その歴史も大分長くなってきたことだし、そろそろ文明人らしく自己責任で歩んで行ってもいーんじゃないの?いちいち誰かにアレはだめ、これはヨシ、とか言われなくても秩序くらい守って自分を見失わずに生きられるようにならなかったらさ、これ以上の人類とか文明とかのレベルでの進化なんて到底望めないんじゃないか。とかね。
てべつに進化しなきゃいけないわけじゃないんだけど。
でもそろそろ飽きてきたでしょ?
September 28, 2005
"FLOW MY TEARS, THE POLICEMAN SAID"
福華にとって通算3冊目となるフィリップ・キンドレッド・ディックのSF小説。
いや面白かった。
彼の小説の福華が考える素晴らしいところは、サイエンスフィクションという舞台設定がさして重要な役割を果たしていないこと。舞台は確かに未来的なんだけど、その特別な状況は特に関係なく、ただ一貫して人間を描き続けている点。単に彼のマインドがサイファイってだけなんだろーな。
モチーフがモチーフなだけにハッピーエンドばかりってわけにもいかないし、薄暗い雰囲気が漂いまくりなのもしょうがない。でもだからこそ嘘くささとか胡散臭さがなくて心に残る話になるんではないかなーと思ったり。
"流れよわが涙、と警官は言った " ハヤカワ文庫SF
友枝 康子 (翻訳), フィリップ・K・ディック (著) Pg.179 - 180「(中略)そのウサギの強い願望をよく考えてみてよ。それから彼の失敗もね。小さな生命が努力したのよ。いつだって望みはないのにね。ウサギはそれを知らなかった、ひょっとすると、知っていてそれでも努力しつづけたのかもしれない。彼にはわからなかった、そうわたしは思ってるけど、ウサギはどうしてもやりたかっただけなのよ。それが彼の生きていることのすべてだったのよ。あの子ネコたちを愛してたからだわ」
電車の中だってのに思わず涙目になってもーた。




